妄想活劇(第2話)
地球外の生物と思われる侵略行為が行われたか判らないまま今に至っている。
ただ、以前鳥達が何らかのコミュニケーションを取っていた事が気になっていた。
こじろうはその事を気にしながら自宅付近を調べてみる事にした。
自宅からそれほど離れていないため池でこじろうに寄ってくる鳥がいた。
(よって来た鳥)
「なんだこの鳥は?」
「ずっとこっちを見ながら寄ってくるぞ」
鳥はこじろうに何かを伝えたいようだ。
(何かを伝えて去ろうとする鳥)
鳥はずっと何かを伝えているようだったがこじろうにはそれを理解する事が出来なかった。
しばらくして諦めたのか鳥はその場を去って行った。
「なんだったんだ?今の鳥は」
こじろうは気に留める事も無くその場を後にした。
しばらく周辺を調査したこじろうを大変な物を見つけてしまった!
(発見した大変な物)「あの牛はなんだ?」
こじろうはそう言いながら牛を観察してみた。
どうも様子がおかしかったからだ。
観察した結果、改造された形跡が判った。
耳にはおかしな機械が取り付けられているようだし首にも何か取り付けられているようだ。
そして、それらが明らかに現代科学に対してオーバーテクノロジーである事が判った。
「門司港で見た物と関係があるのか?」
こじろうは門司港で見た様々な怪奇現象を思い出していた。
「これも奴らの仕業か?」
そう思いながらふと横を見るとそこには改造された子牛達の姿が!!
(改造された形跡のある子牛達)
「こんな子牛達まで・・・」
こじろうは言葉を失った。
もしかしたら既に人間達にも被害者が居るかもしれない。
そう考えたからだ。
その時こじろうは草むらからの異常な気を感じた。
草むらに注意を向けた。
そこには完璧な改造を施されたバッタがいた。
(改造されたらしいバッタ)
見た目からは普通のバッタにしか見えないが明らかに普通のバッタとは違う。
「なんだこのバッタは・・・」
思わずこじろうの口から声が漏れた。
その時である。
「気をつけなにいちゃん」
背後からこじろうに誰かが声をかけて来た。
こじろうが振り返るとそこには人間は居なかったが・・・
(振り返ったこじろうの目線の先に居たもの)
猫である。
猫が声を掛けて来たのだった。
声をかけて来たというのは語弊があるかもしれない。
脳に直接交信してきたと言う方が正しいだろう。
こじろうが不思議がっていると猫は続けて話しかけて来た。
「もうこの辺りもかなり変わって来ているんだよ。奴らが来てからな」
(遠い目をしながら語りかけて来る猫)
「まだ人間には奴らも手を出していないから安心しな」
そう言うと猫は立ち上がった。
(立ち上がった猫)
「にいちゃん達も気をつけるんだな」
そう言い残し猫は歩きはじめた。
数歩進んだ所で猫が振り返り一言残して行った。
「この先に行くなら気をつける事だな。巨大爬虫類がいるぜ!」
(振り返る猫)
そう言い残すと猫は草むらの奥へと消えて行った。
こじろうは来た道と違うルートで家に帰る事にした。
もしかしたら他にも何かあるかもしれないからだ。
こじろうは巨大爬虫類について考えながら歩いていた。
「巨大爬虫類ってなんだ?蛇か?トカゲか?」
「でも巨大と言っても少し大きいくらいだろう」
そんな事を考えながら10分程歩くと大きな体積の物が動くような音が聞こえた。
「なんだ!?」
こじろうは周囲を見渡した。
エンジン音等しないから車や重機ではないようだ。
そこでこじろうは目を疑った。
「恐竜?」
先ほどの猫が言っていた巨大爬虫類だ。
恐竜なのか怪獣なのか良くわからないが現代の地球上には存在し得ない物だった。
(巨大爬虫類)
こじろうは息を殺してその場に身を潜めた。
幸いこじろうの存在には気づいていなかったようで巨大爬虫類は遠のいて行った。
(遠のく巨大爬虫類)
これは夢なのか?それとも現実なのか?
こじろうは自問自答しながらこれまでの出来事を振り返っていた。
これらの事が現実ならば地球はこれからどうなるのだろうか。
我々人類に対抗策はあるのか。
様々な疑問と憶測がこじろうの頭の中で渦ましていた。
立ち尽くすこじろうの足下には彼岸花が咲いていた。(つづく)
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